本日は、今までの内容とは少し変わって
Distribution時における
・受け取り側、
・渡した側
の処理を細かく見ていこうと思います。
間違っているところ、あいまいなところありましたら鋭い突っ込みお待ちしております。
んでは、まず今回のシチュエーションの確認からです。
A株主はB社からLANDの現物分配を受けました。
LANDは
BASIS:$10,000
FMV:$30,000
Mortgage:$xxx
な感じの土地です。
一方、AのStockの調整投資額(Basis)は$3,000です。さて、この状況でMortgageの額を以下の3パターン設定して、どうなるか見てみましょう。
i)Mortgageが無い場合
ii)Mortgageが$5,000の時
iii)Mortgageが$16,000の時本日、計算することは
・分配総額は?
・Aの課税額は? 非課税額は?
・Stockのbasisは?
・LandのBasisは?はじめに申し上げて起きます。
今回のは、かーなーり面倒です。
んじゃ、i)の状況から考えて見ましょう。
i)Mが無い場合・分配総額は?分配総額を計算するときは、FMVを使用します。これは、こう考えられますね。
Aにしてみれば、相手のbasisなんて知ったこっちゃありません。
もらったLANDの価値(FMV)が$30,000だったということが大事です。
つまり、今売れば$30,000になるということ。
ということは、$30,000を受け取ったのと同じことですね。
よって、分配総額は
$30,000 となります。
次に、Aの課税額、非課税額を見るわけですが
最初に調整CEPを計算します。今、状況では
期首のAEPが▲7,000
期首のCEPが2,000 と与えられています。
netした額(E&P)は▲5,000となりますが
AEP、CEPの間にはこういうルールがありました。
「AEPがマイナスでCEPがプラスのときはnetしないで、CEPの範囲内で課税する。」今、期首のCEPは2,000と黒字なため、このルールが適用されそうです。
そこで、調整CEPを計算することにします。
調整CEPは
期首のCEP + 分配物の時価評価益 で計算されます。
この場合、
$2,000(期首CEP) + $20,000(時価評価益30,000-10,000)=22,000 となります。
ここで、法人の分配時における課税・非課税の取り扱いを復習しておきましょう。

左の縦軸は分配総額を表しています。
今回だと$30,000ですね。
右側のカラフルな箱は、この分配総額の
内訳を示しています。
まず第一に、
分配された額はE&Pへ割り当てられます。
今回の例では、調整CEPの$22,000が該当します。(
AEP▲$7,000は含まないことに注意!!)
株主Aは、このE&Pの範囲内で分配された額に対しては、
通常所得として課税されます。
E&Pを0まで割り当てても、まだ分配額が残る場合は次に
株式のBasisに割り当てます。今回だと、$3,000が該当します。
この、Basisに割り当てられた分配額は
資本不課税の原則により非課税の取り扱いを受けます。
つまり、
投資の回収ですね。
これでも、なお
分配額が残る場合はCapital Gainとして扱われます。
コレを今回のケースで纏めると
分配額は30,000
CEPの範囲内で22,000 課税
Basisの範囲内で3,000 は非課税の取り扱い
残り(30,000-22,000-3,000)5,000がCapital Gain扱い
StockのBasis:$0 ←分配額がBasisを食いつぶしたから
LANDのBasis:$10,000(もともとのbasis) + $20,000(時価評価替益)=$30,000(つまりFMV)
どうです?
めちゃめちゃ長かったでしょう??
最初なので、丁寧に解説したつもりですがいかがだったでしょう?
(特に図が懇親の出来!!)多分、ここまで丁寧に1つずつ解説している参考書も無いと思います(笑)
次回は、Mortgageがある場合を見ていこうと思います。
ps.Basisを超えた、分の取り扱いについて多々疑問があるが、それは最後に言いたいと思います。
いや、処理が間違っているんじゃなくて「現実的にありえるの??」ってところで。
スポンサーサイト
ふむふむ・・・う~ん、あかん。忘れてる(汗)
それでも、ちょっぴり記憶に残っているので良しとしましょう。今でも何となく問題は解ける気が・・・する。
ちゃんと、1つずつ整理していかんとあきませんね。
>Miehya様
ぢつは、こんなに長々解説しましたが問題で出るのって「課税額はいくら?」とか「株式のBasisはどう変化しましたか?」ぐらいしか聞かれないんですよ。
なので、この後に解説予定のMortgageがある場合のケースは、答えを導き出すのに大分苦労しました。。
請うご期待!